JSON-statデータの利用

JSON-statは統計のための1つの標準的なデータ形式です。データ形式が標準化されれば、1つのプログラムであらゆる統計データを扱うことができるようになります。そのようなプログラムの1つとして、JSON-stat Format Viewerがあります。これは多次元分類の統計データの種々の断面を表示するものです。ここではこのJSON-stat Format Viewerを使用する方法を通じて、JSON-stat対応アプリの使い方のイメージをご紹介します。

JSON-stat Format ViewerはWebブラウザで http://json-stat.org/format/viewer/ のアドレスにアクセスすることで利用できます。

図1 JSON-stat Format Viewer

Format Viewerでは、入力欄にWeb上で公開されているJSON-statデータのURIを入力して “connect” ボタンを押すことで、JSON-statデータを取得し、表示することができます。なお、URIを入力する代わりに、Samples欄に書かれている5つのリンクのどれかをクリックすることで、サンプルデータのURIを表示させることもできます。ここでは以下のURIにコネクトしてみて下さい。

http://www.satolab.org/js/jsg-samples/pop.stat.json

これは関東地方の都道府県別性別年別人口データをJSON-statで記述したものです。これを呼び出すと以下のようになります。

図2 JSON-statデータの取得

画面の下の方の緑の枠内に統計データのタイトルが表示されます。これをクリックすると、この統計データのディメンション構成が表示されます。

図3 JSON-statのデータ構成の表示

ここで赤枠のディメンション名をクリックすると、このディメンションで使われているカテゴリの一覧を見ることができます。また、黒枠で書かれている “Data” をクリックすると実データの一覧を見ることができます。

図4  カテゴリ(ディメンション値)や実データの表示

初期状態では、図4のように、茨城県の年別総人口が表示されました。”Rows & Columns” のオプションを変えることで別のクロス分類表を表示することができます。また、”Filters” の値を変えることで別の条件の2次元表を表示することができます。Rows(いまは「年」と表示されているのところ)のプルダウンメニューで「都道府県」を選び、Columns(いまは「表章項目」と表示されているのところ)のプルダウンメニューで「性」を選んでみて下さい。図5のように見やすい表を表示することができます。

図5 見やすい2次元表の表示

このFormat Viewerに相当するものは、日本では総務省統計局や経済産業省が提供しています。しかし、JSON-stat(というより標準データ形式の存在)の良いところは、このようなアプリを個々の組織が個別に作る必要はなく、汎用のものを1つ用意すればすべてのデータで共用利用することができるということです。

JSON-statについては、統計分析ソフトRで読み込むためのプラグインrjstat(https://json-stat.org/tools/)が提供されています。また、Google Visualization との連携(https://github.com/badosa/JSON-stat/wiki/Examples)もできているようです。今後JSON-statを利用できる統計関連アプリが増えていくものと思われます。

なお、WebブラウザでJSON-statデータのアドレスに直接アクセスすれば、JSON-statデータがどのようになっているかを知ることができます。図6を参照。もし、日本語部分が文字化けするようでしたら、文字エンコーディングがUTF-8になるようにブラウザの設定を調整して下さい。なお、ブラウザにIEを使用しているときは、アプリケーションを起動するか、ファイルとして保存するか聞いてきます。ファイルとして保存して、メモ帳などのテキストエディタで表示してみて下さい。

図6 JSON-stat自身の表示

このJSON-statデータの書き方については、別稿の「JSON-stat (V1) の概要」と「JSON-stat (V1) フォーマット」をご参照下さい。

About 佐藤 英人

東京国際大学名誉教授。 若い頃、経済企画庁(現内閣府、経済産業省)の統計課、国民所得部で統計の実務を経験。 その後、大学で統計データベース、知識ベース、オブジェクト指向等の研究・教育に従事。 著書:統計データベースの設計と開発 - データモデルと知識ベースの応用(オーム社)、オブジェクト指向が分かる本(オーム社)など。

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